安い保険料の生命保険を選んでも大丈夫?
【巧妙なトリックに注意】

保険初心者「保険料は出来るだけ安く抑えたいけど、安いと悪い保険なんじゃないかなと心配になります。」
という不安を解消します。
同じような商品がたくさんある中で、どの保険会社の商品を選べば良いのか分からないという疑問に対して、私は一番安い保険会社でOKと答えています。
保険見直し本舗やほけんの窓口といった大手の保険ショップに行けば、一番安い保険を案内してくれて、そのまま契約できます。
しかし食べ物の場合安すぎると腐ってないかとか、電化製品の場合にはすぐ壊れるんじゃないかと同様の心配を生命保険に対して抱くのもわかります。
結論はこういった「安かろう悪かろう」は生命保険にはないのですが、ただ一つだけ気をつけるべき点を解説します。
知らないと、後々トラブルになりかねないので、さらっと読んで理解を深めて、生命保険に対する不安を払拭いただければと思います。
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安い保険料の商品に対して注意すべきこと
とても魅力的な保険にも関わらず、リーズナブルに見える保険は少々疑ってかかった方が良いです。
生命保険を検討する際に、どういう点に注目すれば良いのか、わかりやすく解説します。
保険料の考え方
安い保険料と高い保険料の保険は何が違うかというと、大きく2つです。
- 支給される額
- 何を保障してくれるか(どうなるとお金がもらえるのか)
支給される額
死亡したら100億円もらえる保険があったら保険料は高くなりますよね。10万円しかもらえない保険なら安くなります。
とてもシンプルです。
こういうシンプルな保険では良いのですが、複雑な保険になると注意なので後述します。
何を保障してくれるか
- 死亡した場合にお金がもらえる保険
- 死亡、がん、入院、手術、すべての場合でお金がもらえる保険
両者を比べると、後者の方が保障範囲が広いですよね。
保障される範囲が広ければ、保険料も高くなります。
注意すべきは複雑な保険
さてここからが本題です。
注意すべきは、よくわからない複雑な保険です。
どんな時に、どれくらいお金がもらえるのか、正確に知っておくのはとても大事です。
特に、保障してくれる範囲はよく見ておきましょう。
どういう保険に注意が必要か、例を挙げます。
病気やケガで働けなくなったときの 給与サポート保険(アフラック)
HPに書かれている特徴をそのまま列挙します。
2. 入院中だけでなく所定の在宅療養で働けない場合も保障
3. 就労困難状態が60日継続した場合、最初の6回分は生存していれば給付金をお受け取りいただけます
特徴1と2で、病気・怪我で働けない場合を保障してくれて、入院中だけなく在宅療養もOKとのこと。
ここまでは良い感じですよね。この保険なら働けなくなっても、お金がもらえるから安心!と思うかもしれません。
しかし、特徴3をよく見ておかないと、後々えっ?となります。
HPにはちゃんと小さめの文字で書かれているのですが、「これらの就労困難状態が60日継続した場合」です。
これは働けなくなった瞬間からお金をもらえるわけではないということです。
ただ働けなくなるだけでなく、60日以上働けないと、お金はもらえないのです。
保障範囲に注意が必要という意味がわかったと思います。この保険の正しい保障範囲は、
○ 病気・ケガで働けず、60日以上、入院もしくは在宅療養になったとき
となります。
60日以上という条件を知らないまま、なかなかリーズナブルな保険だなと思って加入すると後々痛い目にあいます。
保障範囲が広く魅力的だったとしても、「60日以上継続したら」という一般人には馴染みがなさすぎる条件付きの保険の可能性があるので、保障してくれる範囲には要注意ということです。
全く同じ生命保険でも、会社によって価格が違う理由
安い保険で注意すべきことを挙げましたが、次は同じ商品の間でも安い保険会社と高い保険会社があるのはなぜなのか。
どの保険会社を選べば良いのかという話をしていきます。
結論は、一番安い保険会社を選べばOKなのですが、安いということに不安を覚える方もいると思うので、仕組みも解説した上で不安を取り除きます。
保険料が安い会社では、一体何が起きてるのか
保険料がどうやって決まっていて、どう計算されているかをおおまかに知っておくと非常に役立つのですが、それは別の記事に譲りたいと思います。(工事中)
難しい生命保険も基本的にはシンプルで、保険料が安いということは、収益、利益が少ないということです。
特別なことは特になく、他のモノ・サービスと考え方は概ねいっしょです。
利益は少ないのですが、保険料が安いのでたくさん売れることで、保険会社としてはOKというイメージです。
ドアノック商品
保険を検討する上で覚えておいた方が良い用語、概念なのです。
ドアノック商品というのは、保険会社にほとんど利益がないくらい、お買い得のことです。
そして契約してもらう際に、他の商品も抱き合わせにすることで、トータルでがっつり儲けようという作戦です。
保険会社が儲かるかどうかはどうでも良いですが、客となるみなさんは、口車に乗せられて必要のない商品まで契約しないようにしましょう。
保険会社が潰れる心配は不要
保険料が安いかどうかに関わらず、自分が契約する保険会社が潰れないかどうか、心配になる方のために軽く触れておきます。
生命保険は長期にわたる契約で、途中で会社が潰れては多くの契約者が被害を受けてしまいます。
そこで保険会社は、金融庁に経営状態を厳しく監視されます。
保険会社が潰れることなんてあるの?と思われるかもしれませんが、過去に立て続けに保険会社が倒産した時期があり、その大きな原因の一つが逆ザヤでした。
逆ザヤ
保険会社は集めた保険料を運用してお金を増やそうとします。
昔は金利が高く、高利率で運用できたのですが、90年代半ばにかけて急激に金利が下がってきて、そうもいかなくなってきました。
保険商品は契約する時に、これくらいの利率で運用しますと約束して、それが契約が終わるまでは継続しますので、いざ金利が低くなって運用が厳しくなっても約束は守らなければいけないわけですね。
この約束した利率を元に保険料などは決まっていますので、今更変えることはできません。
そんなわけで、運用が厳しくなってきたり、他の理由もあいまって保険会社が、経営破綻に至ったのが1990年代後半です。
保険会社の経営状態が気になる方は格付けをチェック
さて素人目に、保険会社の経営状態を判断するのは難しく、また多くの投資家にとってもそれは難しいですよね。
そこで格付け会社というものが、保険会社がいざという時にちゃんとお金を払えるかどうか、経営状態は大丈夫かどうかという指標を出しています。
どうしても心配な方はそれを参考にすればOKです。
有名な格付け会社2社と、実際の各保険会社の格付けの状況をご紹介します。
アルファベットはAに向かうほど経営状態などが良いことを意味します。
またAよりはA+の方がよく、A+よりAAが良いです。
S&P : Standard & Poor’s
R&I : 格付投資情報センター
保険会社 | S&P | R&I |
アクサ生命 | A+ | |
アクサダイレクト生命 | ||
朝日生命 | BB+ | |
アフラック生命 | ||
アリアンツ生命 | ||
SBI生命 | ||
エヌエヌ生命 | A- | |
FWD富士生命 | ||
オリックス生命 | A+ | |
カーディフ生命 | ||
かんぽ生命 | A+ | AA- |
クレディ・アグリコル生命 | ||
ジブラルタ生命 | A+ | AA- |
住友生命 | A+ | A+ |
ソニー生命 | A+ | AA |
ソニーライフ・エイゴン生命 | ||
SOMPOひまわり生命 | A+ | AA |
第一生命 | A+ | A+ |
第一フロンティア生命 | A+ | |
大樹生命 | A | AA- |
大同生命 | A | AA- |
太陽生命 | A | AA- |
チューリッヒ | ||
T&Dフィナンシャル生命 | AA- | |
東京海上日動あんしん生命 | A+ | AA+ |
ニッセイ・ウェルス生命 | A- | |
日本生命 | A+ | AA |
ネオファースト生命 | ||
富国生命 | A | AA- |
フコクしんらい生命 | ||
プルデンシャル生命 | A+ | |
プルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命 | A+ | AA- |
マニュライフ生命 | A+ | |
三井住友海上あいおい生命 | A+ | AA |
三井住友海上プライマリー生命 | A+ | AA |
みどり生命 | ||
明治安田生命 | A | AA- |
メットライフ生命 | AA- | |
メディケア生命 | A+ | |
ライフネット生命 | ||
楽天生命 | ||
2019年1月31日の情報です。
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まとめ
これまで見てきたように、保険料が安いのにはそれ相応の理由があります。
どんな時に、どれくらいお金をもらえるのかを知っておきましょう。
特に、何を保障してくれるか、には注意を払いましょう。
それを理解したら、あとは一番安い保険会社を探して、加入すればOKということです。
保険会社が100%潰れない保証なんてもちろんありませんが、国も官庁も、保険会社の倒産が起きないように、厳しく監視していますので、素人の我々はそれを信じて、安い保険料の会社に加入して節約していくのみです。