【決定版】掛け捨て保険と貯蓄型の保険のどちらに加入するべきか【答えは一択】

保険初心者「掛け捨て保険と貯蓄型保険のどちらに加入して良いのか分からない!掛け捨て保険は保険料を損する可能性が高いし、貯蓄型の方が良いのかな・・・」
こんな疑問に答えます。
この掛け捨てvs貯蓄型のテーマは、色々な人が雑誌や本、ネットで語っていますが、答えは一択で「掛け捨て保険」です。
損をしたくないと考える人に貯蓄型保険は大人気ですが、全くもってオススメしません。どうしても契約したければ、この記事を読んで勉強してからにしましょう。
保険会社で商品開発をやっていた経験からわかりやすく解説しますね。
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【重要】掛け捨て保険と貯蓄型保険の共通点と違い
今回の記事では死亡に対して備える保険を解説します。
終身保険がお金が貯まる貯蓄型の保険
両者はお金が貯まるか貯まらないかの違いだけはなく、色々と違う点が多いので必ず覚えましょう。
そうすれば自ずとどちらが良いかは答えが出ます。
保障期間
掛け捨て保険の方は、期間が決まってます。
定年の60歳までとか、10年間だけ、という感じです。
貯蓄型、つまり終身保険は、名前の通り「身が終わるまで」ですので、よく聞く言葉で言うと、一生涯の保障です。
これは当たり前のようですが、めちゃくちゃ大事な話です。
後ほどなぜ大事かは説明します。
解約した時
掛け捨て保険の場合は、契約期間の途中で解約した時にお金が全くか、ほとんどもらえません。
貯蓄型保険の場合は、解約したらお金がもらえます。
契約してすぐ解約してもお金はそれ程もらえませんが、数十年たつと、それまでに払った分くらい、またはそれ以上払われます。
価格
掛け捨て保険の方が価格がはるかに安いです。
いったん記事を読むのを中断して、どの保険会社でも良いので、性別とご自分の年齢、保障してくれる金額をいれて、試しに試算してみましょう。
試算は死亡したら1000万円もらえる保険で良いと思います。
定期保険の方は、定年までの60歳までとしましょう。
実際に手を動かして調べることで、知識が定着するので是非調べてみてください。
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男性・30歳・保険金額1000万円の条件では毎月の保険料が、
(掛け捨て)定期保険:1,883円(保障は60歳まで!)
(貯蓄型)終身保険:21,640円(保障は一生涯!)
10倍以上違いますよね。
これは当たり前で、理由は2つです。
保障期間が全然違う
今回の定期保険では、30歳から60歳までの保障なので、例えば70歳で死亡してもお金がもらえませんが、終身保険の方は、何歳で死亡してもお金がもらえます。
お金がもらえる条件が広いので、高いに決まってますよね。
解約した時にお金がもらえるか否か
定期保険の方は解約した時にお金がもらえません。
終身保険の方は、解約した時にお金がもらえます。
お金がもらえる方が、保険料も高くなります。
違いについてはこれでバッチリですので、あとはここから、どちらの方がオススメなのかという話に移ります。
【結論】答えは掛け捨て保険の一択
この掛け捨てと貯蓄型のどちらに加入するべきかという話は、色々なメディアで専門家が語っていますが、答えは一択でメリット・デメリットを比較するまでもなく、掛け捨て保険の一択です。
なぜそこまで言い切れるのかは、読んでいただければわかります。
何のための生命保険?
なぜ生命保険を検討しているかの目的に立ち返りましょう。決して生命保険は目的ではなく、あくまで手段です。
一例を挙げます。
この状況で自分が死んでしまったら、残された家族が経済的に困窮してしまうので生命保険を利用したい。
こんな感じと思います。
この例で言えば、生命保険が必要なのは、せいぜい子供が成人するまでですよね。
一生涯の保障はいらない
保険も保障期間が一生涯というと聞こえは良いですが、80歳になっても90歳になっても、死亡した時にお金を手に入れる必要はないわけです。
保険料は年齢が上がっていくほど、高くなります。
それは当たり前で、20歳で死亡する人はほとんどいないので保険料は安いですが、80歳ともなれば大概亡くなりますので、保険料はバカ高くなります。
一生涯の保障という聞こえの良い言葉によって忘れられがちですが、このバカ高い保険料も払うことになるのが終身保険です。
一方で、必要な期間だけ保険に入れるのが定期保険です。
30歳で子どもを授かった父親なら、契約を20年にすればOKです。
生命保険が必要となる本来の目的を考えれば、一生涯の保障なんていらないことがわかります。ただの無駄遣いですね。
ということで終身保険ではなく、定期保険一択となります。

保険初心者「それでもお金が貯まって無駄にならないのは魅力的だよ。」
という声も聞こえてきますので補足します。
保険料がバカ高い
妻と生まれたばかりの子供を持つ男性の例をもう一度考えます。
自分が死亡した時に、いくらお金を残せば良いのかを考えましょう。
妻が働きに出られるかどうかで話は変わってきますが、生活費と子どもの教育資金を諸々考えたら、場合によって数千万円は必要になるのではないでしょうか。
これを終身保険で用意しようとしたら、保険料がとんでもないことになります。
定期保険なら月々5,500円程度
終身保険だと月々65,000円
です。高くないですか?
しかもこれが死ぬまで、もしくは数十年経ってお金が溜まる頃まで続きますよ。
定期保険なら、飲み会を月に一度スキップすれば手に入る金額です。
終身保険は使えない保険?
そうなると貯蓄型の保険、終身保険は使い道がないのかと思われるかもしれませんが、そんなこともないです。
一つだけ有効な目的があります。
それは葬儀費用の準備です。
死亡した時に必ずかかる費用です。
これを期間を絞って、60歳までの保障とするのは危険です。
いつ死んでもお金がもらえる終身保険の出番となります。
しっかり覚えておきましょう。
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掛け捨て保険のデメリット
掛け捨て保険がオススメとは言いましたが、デメリットはないのかと心配する人もいると思いますので、ちゃんと紹介してきます。結論、デメリットなようで、デメリットではないという話になります。
保険料が返ってこない
掛け捨て保険という素敵な名前がわざわざついているせいか、なぜか保険というのは、何も起こらなかったらお金は返ってきても良いのでは?と思われがちなのですが、これは致命的に間違った考え方なので、今すぐに正しましょう。
結局何も起きなかったとしたら、あなたはボディガード代を返せと思うでしょうか。
思わないですよね。
生命保険とは仕組みが違いますが、同じような考え方をして問題ないですよ。
(生命保険は命をかけたギャンブルのようなものです。)
宝くじを買って当たらなかった時に、金返せとはならないですよね。
何も起きなかったとしても、あなたが払った保険料は、残念ながら亡くなった方への給付金として役立っています。
生命保険は助け合いの仕組みだからです。
保険会社の社員の給料や、多額の経費にも使われていますが…
保険の裏側を知りたいという方はこちらをお読みください。
生命保険の裏側やカラクリを解説【保険会社社員も知らない】
生命保険はなんとなく騙されている感じがして信用ができないという人のために、保険会社がどうやってお金を儲けてるのか、裏側やカラクリを解説します。保険会社の社員ですらちゃんと理解している人は少ないですので、さらっと読んで生命保険の仕組みを理解してしまいましょう。
保険料を捨てていると思うより、精神衛生上も良いですのでこの考え方はしっかりと覚えておきましょう!
契約期間が一生じゃない
これもデメリットではないのですが、よくネット記事ではデメリットとして紹介されています。
自分が必要な期間だけ入れるのでむしろメリットだということを知っておきましょう。
更新すると保険料が爆上がりする
詳しい仕組みと注意点はこちらで解説しているので、簡単に話します。
【アクチュアリーが教える】
定期保険は仕組みが分かれば損をしない
定期保険は、死亡に備えるという生命保険の中でも最もシンプルな保険なのですが、それにもかかわらず、トラブルやクレームが絶えない保険でもあります。その原因はシンプルに、勉強不足です。人のせいにしても解決しないので、自分でしっかり勉強しましょう。この記事に一度目を通すだけでも、保険の理解度が格段に増しますよ。
例えば30歳から10年間、定期保険に入ると、10年間は同じ保険料です。
10年後に保険会社から案内が来て、自分から解約しない限りはもう10年、40歳から50歳の間の契約をすることになります。
更新のタイミングで保険料が一気に上がるので、定期保険は割と嫌われがちですが、仕組みを理解すればなんてことなく、損でもぼったくりでもないことが分かります。
ぜひ上で紹介した記事をお読みくださいませ。
貯蓄型保険のデメリット
貯蓄型保険に入るのはあり得ないと話しましたので、もはやデメリットを語る必要もないのですが、唯一入っても良い目的として紹介した葬儀関係の費用のために入る場合の注意点として読んでいただければと思います。
お金が貯まるまで数十年かかる
保険は決してお金を貯める専用の金融商品ではなく、保険の機能があります。
終身保険は、まぎれもなく、死んだらお金が受け取れるという商品です。その分のお金が入っているんですね。
つまり終身保険で払った保険料は貯蓄だけじゃなく、保険の機能の分も含まれます。
本当にお金を貯めたいなら、この保険の分は無駄なわけです。
投資信託などにお金を使えば、このような無駄は無くなりますよね。
ということで無駄がある分、お金が貯まるまで時間がかかります。
特に今まで払った保険料より、貯まったお金の方が大きくなるまで、数十年はかかります。使い勝手悪いですよね。
万が一早期に解約したら大損する
終身保険に加入したものの、数年でやっぱり解約したいとなったときに、お金はほとんどもらえません。
せっかくお金が貯まると思って入ったのに、悲しすぎますよね。
急遽お金が必要になった場合など、割と起こり得る事態です。
数十年お金を毎月、必ず払い続けるという覚悟がないなら終身保険に入るべきではないです。大損こきます。
割と高額
これは既に述べましたね。
数十年後にお金が少し増えているとはいえ、毎月だいぶお金が持ってかれて、保険貧乏と言われる状態になります。
生活がきつくなっては本末転倒です。
まとめ
もしもの時に備えるという目的に照らせば、貯蓄型保険に入るのはありえず、掛け捨て保険しか選択肢はないです。
掛け捨て保険の中には、定期保険と収入保障保険がありますので、より詳しく知りたい方はこちらをどうぞ(工事中)。
終身保険が役に立つのは、いつ死亡しても必ずかかるお金の準備ですので、お葬式費用などを念頭に終身保険に入るのは良いと思います。定期保険は微妙です。
お金を捨てるのか、貯めるのかという一元論ではなく、保障期間の違い、そしてそれに伴う保険料の多寡が忘れられがちなので、注意が必要ですよという話でした。