生命保険の裏側やカラクリを解説
【保険会社社員も知らない】

保険加入中の方 保険検討中の方

保険初心者「生命保険って怪しい!!なんか騙されてる気がするし…どういうカラクリで儲けてるの?綾瀬はるかをCMに出すなんてめっちゃお金かかりそうだけど、その広告費も保険料に入ってるってほんと!?」

こんな疑問に過剰なくらい答えます。

怪しいと思われてる生命保険の商品開発をし、保険料などを算出する仕事をしていたので、保険の裏側やカラクリをずっと見てきました。

最後まで読めば、そこらへんの営業マンや保険ショップの店員よりはるかに事情通になれますよ。特に、後半はほとんどの保険会社の社員や専門家も知らないというか、勘違いしている本当の裏側です

目次

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生命保険会社の豪勢な出費の裏側

生命保険業界で最大手の日本生命のデータを見てみます。
2018年の決算資料を見ると事業費はなんと約6000億円です。

内訳として考えられるものをいくつか見ていきます。

社員の給料

金融機関の中でも保険会社は給料が良い方です。
最大手の日本生命の平均年収は652万円です。

保険業界全体で見ても、総合職という括りの人は30歳にもなれば年収1000万円に到達する会社も多いです。

さらに重要なのは、従業員数ですが、日本生命の場合はなんと約7万人とのことですので、給料の合計は単純計算で、数千億円レベルです。

広告費

保険会社といえば、やはりCMのイメージが強いのではないでしょうか。ただでさえイメージが悪いので、綺麗な女優さんや可愛い動物のキャラクターを使って、明るいCMを打ち出してます。

日本生命で言えば、天下の綾瀬はるかさんですね。ゴールデンタイムにCMをバンバン出しているイメージですので、広告費はかなりかかっていますよね。

その他経費

会社を運営する上でかかるお金がまだまだあります。
聞くとちょっと嫌な気持ちがするかもしれないですが、全国の保険代理店で、トップの売り上げの人を豪華旅行に招待みたいなことがあったり、地方の人もみな東京に呼んで表彰式をやったりします。

これまで書いた出費は、確かに金額は大きいのですが、これを契約者みんなで負担していると思うと、意外と大したことなかったりもします。

日本生命で言えば2018年時点で保有している契約は約3000万件ありますので、仮に1年の出費6000億円をすべて、契約者が負担として計算すると、1件あたり2万円です。

毎年2万円、月々約1,600円が保険会社に諸々の費用に使われていると思ったら、意外と安く感じるかもしれませんね。いや高いだろというのも分かります。

販売報酬

これは皆さんにも深く関係する出費項目なのですが、保険の契約が成立すると、保険を販売した営業マンや保険ショップに、売ってくれたお礼として報酬が支払われます。

この額は結構大きいです。

もし知り合いに保険の営業マンがいたら、ぜひ聞いてみてください。
保険の種類や規模にもよりますが、1件売ると数万円は普通にもらえて、高いものだと100万円近くに。

少しタチが悪いのは、この販売報酬は、保険会社同士で値上げ合戦になりやすいです。

例えば保険の窓口といった保険ショップでは、多くの保険会社の商品を取り扱っています。その中で、日本生命が自分の商品をたくさん売って欲しいと思ったら、販売報酬を他社より高くすれば良いわけです。

この場合、保険ショップからすれば、どの保険会社も同じような商品だとしたら、日本生命を売ろうと思いますよね。たくさん販売報酬が手に入るわけですから。

お客さんのことを最優先に考えて保険を提案するべきではあるのですが、自分たちの収益ももちろん大事ですので、こういうことが起こります。

つまり保険会社にとって販売報酬は結構厄介なもので、できるだけ抑えることで自分たちの収益を上げたいですが、一方で保険ショップに自分たちの保険をたくさん売って欲しいということで、他社の状況を見つつ引き上げたりするわけですね。

生命保険だけが特別ではないです

そんなことに私たちの保険料を使うな!と思われたものもあったかもしれませんが、これって別に生命保険に限った話ではなく、チョコレートだろうと消しゴムだろうと、宝石だろうと全ての商売で同じですよね。

社員の給料や広告費、店舗のテナント料などに、お客様からの売り上げは使われているわけです。取引先の接待費に使われてるかもしれませんし、歩けば良い距離をタクシーで移動した時の費用に使われているかも。

保険会社も同じで、これに関して特別なことはあまりないかと思います。

生命保険は原価の割合が不透明?

生命保険を何かと批判する人たちがよく言うのは、これです。

保険のプロ的な人「生命保険は保険料に占める原価の割合が不透明だからけしからん!」

保険の専門家的な人「広告費などに保険料の多くが使われていたり、ぼろ儲けなのを隠したいから原価や手数料の割合を公開しないんだ!」

こういった声に賛同して、ライフネット生命という保険会社は、なんと保険料の内訳を公開しています
例えば、定期保険という商品(20歳の男性、契約期間10年、保険金額1000万円の場合)では、毎月の保険料が920円に対して、一般に原価と言われている純保険料が546円(約60%)、その他の付加保険料と呼ばれる、手数料が374円(約40%)と堂々と公表しているわけです。

ここで保険の裏側のような話が大きく3つあります。

原価率が透明なものとは?

多くの保険会社は、ライフネット生命のように保険料の内訳を公表しておらず、よく批判を受けるのですが、そもそも世の中の商品やサービスで原価を公表してるものってありますか?

八百屋のほうれん草でさえ、栽培してる農家から仕入れた原価がいくらかなんて言ってないですよね。それをけしからんと言う人もいないわけです。八百屋が、今年は不作で野菜が高いのよとか嘘をついて、高値で売ろうが八百屋の勝手ですよね。

生命保険も同じようなものではないかと思います。

ただし、生命保険はギャンブルみたいな側面があります。「命を賭けたギャンブル」です。

そう言う意味では、宝くじは、運営元がいくら持っていくかという割合(原価のようなもの)をしっかり公表していますので、生命保険も公表しろというのは分からんでもないです。

生命保険は原価率が低い?

例えば先ほどのライフネット生命の純保険料率が何%というのに対して、原価率低すぎだろとよく言われるのですが、もっと犯罪的に原価率が低いものってありますよね。

祭りで売ってるわたあめなんて、原価率5%とかですよ。トレーディングカードにいたっては、ただの紙です。

しかもほとんど子供相手に商売してるんですから、よっぽどタチが悪いですよね。生命保険も商売でやってますので、これについては割と言われる筋合いはないのかなと思います。

生命保険の原価は純保険料ではない

これは保険会社のほとんどの社員もちゃんと分かっていないところなので、まさに裏側というかカラクリと言えるところです。

今までの話を覆すことを言ってしまうのですが、先ほどライフネット生命の例で出した純保険料と付加保険料は、実は原価と経費(および利益)ではありません。

これは生命保険の関係者も含め、多くの人が勘違いしてます。

真実を書きますと、純保険料にも、付加保険料にも、保険会社の利益は含まれます。
だから、純保険料と付加保険料の内訳を出したところで、そんなに意味ないです。

どういうことか深掘りして解説しますね。

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保険会社の利益の出し方【保険の本質】

保険会社がどうやって儲けているのかは、多くの方が気になっていると思います。

わかりやすく順を追って話していきますね。

シンプルなくじ引きで考えると簡単

100枚くじ引きがあって、1枚だけ当たりがあるとします。当たると50万円です。
1枚1万円で売ります。

このくじ引きを販売してる人は、利益の計算が簡単にできますよね。
全て売れれば、100万円の売り上げです。当選者に50万円渡すので、差し引き50万円が利益です。

ここでなぜか急に当たりの枚数が3枚に増えたとしたら、当選者に50万円×3で150万円渡すことになるので、50万円赤字になってしまいますが、そんなことは起きませんよね。

1枚のつもりだった当たりの枚数が増えることなんてあり得ないからです。

しかしそれが生命保険では起こり得るのです。

人々が死亡する確率はこれくらいだなと計算して、保険料を計算するのですが、人間の場合は、例えば大地震が起きたり、疫病が大流行して人々が次々と死んでいくという、計算外のことが起こる可能性がゼロではありません。

これが生命保険の難しいところです。

だから多少、計算外のことが起こってもいいように、多めに保険料を徴収してます。

でもそんな計算外のことなんて大概起きないので、その分保険会社は儲かります。

めちゃくちゃシンプルに言っていますが、これが保険会社の儲けのカラクリです。

そんなことしても良いのかと思われるかもしれませんが、むしろしなくてはなりません。

生命保険の契約は長期間に及びますので、途中で会社が倒産となったらえらいことです。計算外のことが起きても倒産しないようにする必要があるのです。

純保険料は原価ではない

いま話した儲けというのは、純保険料の中に含まれるものです。

つまりライフネット生命がこれ見よがしに公開している純保険料の中には、ばりばり利益が入っています。

じゃあ残りの付加保険料って何なの?という話ですが、これは最初に6,000億円という数字を出した事業費などが含まれます。本来の生命保険の部分とは関係ないところですね。

そしてこの事業費すらも利益が含まれます。

先に説明しましたが、保険契約がどれだけ続くかは、保険を契約した時点では分かりようがありませんよね。すぐに死亡したり解約するかもしれません。ということで、事業費も何かあっても良いように、多めに勘定しています。

ただし死亡の話と一緒で実際にはそんなにかからないので、結局利益が生まれます。

純保険料にも付加保険料にも、利益が含まれると言うことです。

これが保険会社の儲け方です。

生命保険の裏側とカラクリは無知から生まれる

生命保険の裏側、カラクリのような話をしてきましたが、別に暴露でもなんでもなく、調べれば出てくる話ではあるのですが、多くの人が知らず、また保険会社の社員ですら正しく理解していないことなので、お話ししてみました。

別に保険会社を批判するとかそういう話では一切なく、実際別に汚いことをしているわけでもなく、ただよく知られていないというだけで、怪しいとか思われがちという話でした。